【浅草ひとり散歩】|浅草寺・浅草神社・牛嶋神社を歴史とともにめぐる

※本記事にはプロモーションが含まれます

一人旅

この記事でわかること

  • 浅草寺・浅草神社・牛嶋神社の歴史と見どころ
  • オーバーツーリズムの浅草でも「静けさ」を見つける方法
  • 浅草寺門前の隠れた名店・念珠堂のこと

「浅草」と聞いて、あなたはどんな景色を思い浮かべますか?

雷門、仲見世通り、人、人、人……。

正直に言うと、久しぶりに訪れた浅草は、予想をはるかに超える混雑ぶりでした。平日なのに御朱印の受け取りまで約15分待ち。外国人観光客の多さに、ここは日本だろうか、と一瞬思ったくらいです。

でも、そんな浅草にも「静けさ」はありました。浅草寺のすぐ隣に寄り添うように佇む浅草神社。隅田川沿いに立つ、都内とは思えない荘厳な牛嶋神社。

今日は「歴史を知ってから参拝する」をテーマに、にぎやかな浅草の、知られざる一面をお伝えします。

浅草寺|なぜこんなに人が集まるのか

浅草寺の歴史は、今からおよそ1400年前にさかのぼります。

飛鳥時代の628年のこと。隅田川(当時は「宮戸川」と呼ばれていました)で漁をしていた檜前浜成・竹成(ひのくまのはまなり・たけなり)という兄弟の網に、小さな仏像がかかりました。

何度場所を変えて網を打っても、仏像はかかってくる。魚は一匹も捕れない。仕方なく持ち帰った兄弟は、主人の土師中知(はじのなかとも)に仏像を見せると、それが聖観音菩薩像だとわかりました。

翌日、土師中知は草で小さなお堂をつくり、観音さまを祀りました。これが浅草寺の始まりとされています。東京都内最古のお寺、誕生の瞬間です。

その後、江戸時代には徳川家康が篤く保護し、全国から参拝者が集まる一大霊場へと発展していきました。今も年間3000万人以上が訪れると言われています。

見上げてほしい、本堂の天井画

本堂に入ったら、ぜひ天井を見上げてください。中央には川端龍子による「龍之図」、その左右には堂本印象による「天人之図」「散華之図」が広がります。

私が惹きつけられたのは、龍よりも天人の方でした。柔らかな笑顔で花びらを散らすその姿に、人混みで少し疲れた心がふっとほぐれていくようでした。「観音さまのそばにいる存在って、こんなに穏やかなんだ」そう感じながら、しばらく見上げていました。

宝蔵門の大わらじ

本堂手前の宝蔵門の裏側には、巨大なわらじが奉納されています。片方だけで長さ4.5メートル、重さ500キログラム。「こんな大きなわらじを履く者がこの寺を守っているのか」と驚いて、魔が去っていくと言われています。

江戸っ子DNAの、粋な発想に親しみが湧きます。

初代が奉納されたのは昭和16年のこと。山形県村山市の方々が約10年に一度、手づくりで奉納し続けているそうです。

御朱印は時間に余裕をもって

平日に訪れましたが、御朱印の受け取りまで約15分待ちました。休日はさらに混雑が予想されます。時間に余裕をもって参拝されることをおすすめします。

浅草神社|にぎやかな浅草寺の、静かな隣人

浅草寺の本堂のすぐ隣に、寄り添うように佇む神社があります。浅草神社です。

観光客の多くは気づかずに通り過ぎてしまうのか、境内はとても静か。あれだけ混雑した浅草寺のすぐそばにあるのに、まるで別世界のようでした。「みんな知らないのかな?」そう思いながら、ゆっくりと参拝しました。

浅草寺と浅草神社は、もともと「ひとつ」だった

浅草神社の御祭神は、浅草寺の始まりと深く結びついています。あの隅田川で観音像を網ですくい上げた檜前浜成・竹成の兄弟、そして観音像を祀るために自宅をお寺に改めた土師中知。この三人を神として祀っているのが浅草神社です。だから旧名は「三社権現社」。今も地元の方には「三社様」と親しまれています。

浅草寺の歴史の始まりにいた人たちが、同じ境内の中で神として祀られている。なんとも不思議で、深い縁だと思いませんか。

明治の神仏分離で「お隣」になった

もともと神社とお寺は、同じ場所にあって当然でした。平安から鎌倉時代にかけて「神は仏が姿を変えて現れたもの」という考え方(神仏習合)が広まり、浅草寺と浅草神社も長い間、一体として信仰されてきました。神社の境内で僧侶がお経を読み、お祭りもともに行っていたのです。

それが明治時代、政府の神仏分離令によって「神社はお寺から独立すること」と定められました。1868年(明治元年)のことです。このとき「三社権現社」は「三社明神社」と名を改め、1873年(明治6年)に浅草の総鎮守として現在の「浅草神社」になりました。

浅草寺の隣に神社がある、という今の光景は、明治の政策がつくった姿でもあるのです。

お神輿の蔵が開くことも

浅草神社といえば、毎年5月に開催される「三社祭」が有名です。境内にはお神輿を収める蔵があり、タイミングによっては中を見学できることもあるそうです。私が訪れたときは扉が閉まっていて見られませんでしたが、次回はぜひ見てみたいと思っています。

ちなみに、手水舎は龍の形をしています。撮影NGで撮ることは出来なかったので、ぜひ実際にみてください。


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牛嶋神社|都内とは思えない静寂と、三ツ鳥居

次なる目的地は牛嶋神社。Googleマップを頼りに、隅田川を越えます。

橋の上を歩きながら、ふと思いました。——ここは、東京大空襲のとき、逃げ場を失った人々が川に飛び込んでいった、あの隅田川なのだと。

観光客が行き交う今の景色と、あの夜の光景が頭の中で重なって、なんとも言えない気持ちで橋を渡りきりました。

今ここは、こんなに穏やかですよ。あなたたちのぶんまで、ちゃんと生きている人がいますよ。そう心の中で語りかけながら、階段を降りていきました。

橋を渡りきる手前の階段を降りていくと、程なく、異世界へと引き込まれる感覚がありました。そこが、牛嶋神社です。

全国でも数えるほどの神社にしかない「三ツ鳥居」

境内に入ってまず目を引くのが、社殿の前に立つ「三ツ鳥居(みつとりい)」です。通常の鳥居の両脇に、小ぶりな鳥居を組み合わせた、全国でも数えるほどの神社にしか存在しない、とても珍しい形式です。「なんだかいつもの鳥居と違う……」と思ったら、ぜひ近づいてよく見てみてください。その存在感に、きっと圧倒されます。

台風で倒れ、令和に蘇った

実はこの三ツ鳥居、2018年(平成30年)秋の台風24号で倒壊してしまいました。その後、氏子の方々の支援を受け、樹齢170年の国産の吉野桧を使い、釘を一本も使わない宮大工の伝統工法で再建。2019年(令和元年)に美しい姿を取り戻しました。地域の人たちに大切にされてきた神社なんだなと、鳥居を見上げながらしみじみ思いました。

牛の像を撫でると、病が治る?

境内には「撫で牛」の像があります。自分の体の悪い部分と同じ場所を撫でると、病が癒えると言われているそうです。私はこのところ喉の調子が悪かったので、牛さんの喉のあたりをそっと撫でてきました。ご利益、あるといいな。

創建は平安時代、860年

牛嶋神社の歴史は古く、平安時代の860年、慈覚大師円仁が創建したと伝えられています。江戸時代には徳川家から江戸城の鬼門守護の神社として篤く信仰され、源頼朝も隅田川を渡る際に祈願したという伝承が残っています。

浅草からほんの少し歩くだけで、こんなに格式ある神社に出会えるとは。隅田公園の緑と相まって、浅草のなかでいちばん「旅をしている」と感じた場所でした。


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念珠堂|浅草で出会った、香りの専門店

浅草寺のすぐそば、雷門通りに面した小さなお店。念珠堂は、念珠と御香を専門に扱うこだわりのお店です。御香はテスターが並んでいて、実際に香りを確かめながら選ぶことができます。種類の豊富さに、しばし立ち尽くしました。

午前中に訪れたので混んでおらず、外国のお客さんがちらほらいる落ち着いた雰囲気。思い切ってスタッフさんに声をかけてみました。「御香、初めてなんです」と正直に伝えると、丁寧に説明してくださって、とても選びやすかったです。

ベルガモットの御香を連れて帰りました

悩んで悩んで、選んだのはベルガモットの香り。お会計のとき、「最近クレジットのタッチ決済も使えるようになりました」とのこと。私でなんと2人目だそうで、スタッフさんがあたふたしながらも、ちゃんと決済してくださいました(笑)新しいことへの挑戦、応援しています!

帰宅してから気づいたのですが、まだ火をつけていないのに、置いてあるだけでほのかに香りがするんです。寝室に置こうか、デスクそばにしようか、玄関で出迎えてもらおうか——置き場所を決められないまま、今も悩み中です(笑)

御香ってこんなに日常に寄り添うものだったんですね。浅草に来なければ、気づかなかった出会いでした。

まとめ|浅草は”混雑”だけじゃない

浅草寺の人混みに圧倒されながら始まったこの日の散歩は、気づけばとても豊かな一日になっていました。

浅草寺で天人の微笑みに癒され、浅草神社の静けさにほっとして、隅田川を渡りながら歴史に思いを馳せ、牛嶋神社の異世界に引き込まれ、念珠堂でベルガモットの香りと出会う。

観光ガイドに載っているスポットだけが、旅の醍醐味ではないのかもしれません。「次はどこへ行こう」と思いながら歩く、その道中にこそ、旅の本当の楽しさがある気がします。


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次の記事では……

今回の浅草散歩では、もうひとつ立ち寄った場所があります。書道のお道具を扱う専門店、宝研堂です。御朱印集めをきっかけに筆文字に興味が湧いて、思い切ってお習字セットを購入してしまいました。

そのときのお話は、次の記事でたっぷりお伝えします。どうぞお楽しみに。

浅草、また来ます。今度は夜の浅草寺も見てみたいな、と思いながら帰路につきました。

整えることで、人生は変えられる。
それではみなさま、ごきげんよう。

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