【谷根千一人旅】はじめてでも安心|根津神社からめぐる半日モデルコース

※本記事にはプロモーションが含まれます

一人旅

皆さまごきげんよう。ひとり身ライフを満喫中の、ジュリージョリーです。

「ひとり旅、してみたいけれど、どこから始めればいいんだろう。」

そんなふうに感じている方に、今日はとっておきのエリアをご紹介します。東京・文京区の谷根千(やねせん)――谷中・根津・千駄木のことです。

坂道が少なくて歩きやすく、街もこぢんまり。人の温かさが残る下町なので、はじめてのひとり旅にもやさしい場所なんです。

そしてこのエリアの主役が、根津神社(ねづじんじゃ)。実はここ、徳川家とも深いつながりのある、とても由緒ある神社さんでした。

今回わたしがおもしろかったのは、歩きながら「なんだか徳川っぽいな」「この傷あとは戊辰戦争かな?」とその場で感じたことが、帰って調べたらぜんぶ当たっていたこと。歴史好きには、たまらない一日になりました。

それでは、ごいっしょに谷根千さんぽへ出かけましょう。

この記事でわかること

  • 根津神社の見どころと、徳川家にまつわる歴史
  • 千本鳥居の先にある乙女稲荷・駒込稲荷のヒミツ
  • 谷中・千駄木のさんぽコース(カフェ・ランチ・商店街)
  • ひとりでも安心してまわるコツ(朝活のすすめ)

まずは根津神社へ。朝の境内は、静けさがごちそう

根津神社 楼門

スタートは東京メトロ千代田線の根津駅。ここから歩いて5分ほどで、根津神社に到着します。

うれしいのが、道中に坂道がほとんどないこと。谷根千は坂の街というイメージがありますが、根津神社までならフラットで歩きやすいんです。歩きはじめの一歩としては、これ以上ない安心感でした。

わたしが着いたのは、朝9時前。人はちらほらいる程度で、とてもゆったり。ただ、ひとつ不思議だったのが――日本人より、外国人の観光客のほうが多かったこと。決して超有名観光地というわけではないと思うのですが、いったいなぜ…?(このナゾは、後半でちょっとだけ回収されます)

境内は混んでおらず、並ばずにゆっくり参拝できました。御朱印は、この日は書き置きのみ。タイミングによって変わることもあるので、直書きを狙う方は時間に余裕をもって行かれるといいかもしれません。

そして、ちょっとした幸運も。参拝していると、ちょうど神職の方が祝詞(のりと)をあげている場面に出会えたんです。あの凛とした声が、すうっと境内に響いていく。背筋がのびる感じがしますよね。

実はわたし、こういう場面によく遭遇するんです。勝手に「神社好きを応援してくれているのかな」なんて思って、ひとりニヤニヤしていました(笑)

朝いちばんの神社の、あの澄んだ空気。みなさんも、好きですか?

歴史を知ってから参拝する。根津神社と徳川家のものがたり

拝殿の前に立ったとき、ふしぎな感覚がありました。なんというか、ほかの神社よりも開放感があるというか……拝殿の奥に、本殿の気配がすうっと抜けて見える気がしたんです。古い建物の趣もあって、わたしは勝手に「平安時代みたいだなあ」なんて思っていました。

ところが、帰ってから調べてみたら――この社殿、平安時代かと思いきや、実は江戸時代(笑)。しかも、建てたのはあの徳川家。わたしの「なんだか徳川っぽい」という直感、当たっていたんです。

順番に、ものがたりをたどってみますね。

根津神社の歴史はとても古く、伝承では今からおよそ1900年前、日本武尊(やまとたけるのみこと)がこのあたりに祀ったのが始まりとされています。室町時代には、あの太田道灌も社殿をおさめたのだとか。(このあたりは伝承で、諸説あります)

そして今わたしたちが目にする社殿は、宝永3年(1706年)に建てられたもの。5代将軍・徳川綱吉が、跡継ぎに定めた甥の綱豊――のちの6代将軍・家宣――の産土神(うぶすながみ=生まれた土地の守り神)として、大名たちを動員した「天下普請」でつくらせた、それはそれは立派な神社さんなんです。

わたしが感じた「拝殿の奥に本殿が見える」感覚にも、ちゃんと理由がありました。根津神社の社殿は権現造(ごんげんづくり)といって、拝殿と本殿を「幣殿(へいでん)」という建物でつないだ造り。だから拝殿の奥に、本殿の気配がすうっと感じられたんですね。江戸の神社建築としては最大級の規模なのだそうです。

しかもこの社殿、関東大震災も戦争もくぐり抜けて、当時の姿のまま残っている本物。本殿・幣殿・拝殿をはじめ7つの建物が、国の重要文化財に指定されています。「平安かと思った」と言いたくなるほどの風格があったのも、300年以上前の本物だったから、と思うと納得でした。

根津神社のキホン

  • 御祭神:須佐之男命(すさのおのみこと)ほか
  • 創建:伝承では約1900年前(諸説あります)
  • 現在の社殿:宝永3年(1706年)徳川綱吉が造営/国の重要文化財
  • 見どころ:権現造の社殿・楼門・千本鳥居・つつじ苑

おもしろかったのが、境内で見つけた卍(まんじ)のマークが入った灯籠。お寺でよく見る卍が、どうして神社に?と思いますよね。これは、神様と仏様をいっしょにお祀りしていた神仏習合(しんぶつしゅうごう)の時代の名残なんです。

根津神社も、昔は「根津権現」と呼ばれていました。卍の灯籠を前に、「あ、神仏習合だったんだなあ」と、ひとり納得してしまいました。

根津神社卍灯籠

……どうでしょう。こうして歴史を知ってから見上げると、さっきまでと同じ楼門が、急にずっしりと重みを増して見えてきませんか? 「知ってから参拝する」。これがわたしのいちばん好きな、神社の楽しみ方なんです。

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千本鳥居の先のヒミツ。乙女稲荷と駒込稲荷へ

根津神社 千本鳥居

根津神社に来たら、ぜひくぐってほしいのが千本鳥居。朱色の鳥居がずらりと連なるトンネルは、一歩足を踏み入れると、すーっと異世界へ迷い込んだような気分になります。

この鳥居、ただ美しいだけではありません。北から南へ(乙女稲荷から楼門のほうへ)通り抜けると、邪気が払われるとも言われているんです。せっかくなら、ご利益もいっしょにいただいておきたいですよね。

鳥居のトンネルを抜けると、ふっと視界がひらけて――乙女稲荷神社(おとめいなりじんじゃ)が現れます。お社が崖からせり出すように建っていて、まるで小さな清水の舞台のよう。御祭神は倉稲魂命(うかのみたまのみこと)。「乙女」の名のとおり、女性を守ってくださる神様とされています。ひとり旅の女性には、なんとも心強いですよね。

そして、ここからが今回いちばん鳥肌が立った場所です。乙女稲荷からさらに奥へ進むと、もうひとつ小さなお社――駒込稲荷神社(こまごめいなりじんじゃ)があります。

お参りをすませたあと、お社のそばの説明書きに目を通して――。「えっ、いざなみ……いざなぎ!? うぉー!!」

御祭神は、伊弉諾命(いざなぎ)・伊弉冉命(いざなみ)。古事記LOVEな身としては、もう鳥肌ものです(笑)。日本の国を生んだ、あの二柱の神様が、こんな静かなお社にいらっしゃったとは。事前に調べもせずにお参りして、その場で知って大興奮。我ながら、勉強不足にもほどがありますね(笑)。

そして、その場でわたしはこうも感じていました。「この感じ……なんだか徳川家とゆかりがありそう。もしかして、御屋敷の跡地だったりして?」

――これも、帰って調べたら当たっていました。

実はこの根津神社の境内、かつては徳川綱重(つなしげ)――6代将軍・家宣のお父さんですね――のお屋敷だった土地なんです。駒込稲荷は、そのお屋敷を守る神様として、寛文元年(1661年)に祀られたのが始まり。さらに、家宣が生まれたときの胞衣(えな)を納めた「家宣胞衣塚(えなづか)」まで、ひっそりと残っています。

その場の「なんとなく」が、ちゃんと歴史につながっている。これだから、神社めぐりはやめられません。みなさんも、ピンときた“勘”が当たっていた経験、ありませんか?

境内で見つけた、ちいさな“調和の世界”

根津神社参道

歴史にひたって、千本鳥居でちょっと興奮して……そんなふうに境内を歩いていたら、思わずほっこりする光景に出会いました。

近くの保育園から、小さな子どもたちがお散歩に来ていたんです。

感心したのが、その様子。泣きわめいたり、暴れたり、自分勝手にどこかへ行ってしまう子が、ひとりもいない。先生のまわりに、ちゃんと寄り添うように歩いている。なんというか、そこにはちいさな“調和の世界”がありました。

その姿を見ていたら、ふっと「日本って、まだまだ大丈夫かもしれないな」という気持ちが湧いてきて。子どもたちのかわいさはもちろんですが、その裏には、毎日根気よく向き合っている保育士さんたちの存在があるんですよね。誰かが誰かのために積み重ねている時間が、こういう穏やかな景色をつくっているんだなあ、と思いました。

正直、ずーっと見ていたかったです(笑)。でも、さすがに不審者だと思われてはいけないので、遠巻きにそっと見守るだけにして、根津神社をあとにしました。

神社の静けさと、子どもたちの無邪気な声。この組み合わせ、なんだか心が整う時間でした。

谷中・千駄木さんぽ。カフェと「商店街マジック」

根津神社をたっぷり堪能したら、いよいよ谷根千さんぽへ。時刻は11時ごろ。下町の路地を、のんびり歩いていきます。

歩いていると、のどが渇いてきたので、まずはカフェでひと休み。立ち寄ったのはhanare coffee studio。これが、なかなかよかったんです。

注文したのは抹茶ラテ(1,000円)。落ち着いた空間で、わたしはここで源氏物語を読みながら、ゆっくり過ごしました。神社で日本武尊や徳川家にふれた直後に、平安の物語。頭のなかがずっと“和”の世界でつながっている感じがして、なんとも贅沢な時間でした。

hanare coffee studio抹茶ラテ

(長編は読めない!という方にもおすすめ、ほんとに面白かった笑)
📚️眠れないほど面白い|源氏物語

ひと休みしたあとは、千駄木方面へ。お腹も空いてきたので、混雑する前の11時半前にランチにしました。一人旅は、この“ちょっと早めの行動”が、待たずにゆっくりできるコツなんですよね。

入ったのはcafe hanamori。いただいたのは”カキフライ定食”(1,300円ほど)。これが……サクサクで、マジでおいしかった!(笑)。店内にはかわいいお土産も置いてあって、目でも楽しめるお店でした。

cafe hanamori カキフライ定食

お腹も満たされて、ごきげんで商店街へ。……ところが、ここで事件です(笑)。凸凹堂というアクセサリーショップに、ふらっと入ったら最後。気づけば、しっかり衝動買いをしていました。

あれは、いったい何なのでしょうね。下町の商店街には、お財布のひもをゆるめる“商店街マジック”がかかっている気がします(笑)。みなさんも、心当たり、ありませんか?

ちなみに近くには、和栗屋という、いかにもおいしそうな栗のカフェもありました。後ろ髪を引かれたのですが……このときすでに、お腹は満員御礼。泣く泣くあきらめました。次回こそ、ぜったいに。

経王寺で出会った、戊辰戦争の“傷あと”

商店街を抜けた先で、もうひとつ、心に残る場所に出会いました。経王寺(きょうおうじ)というお寺です。

なにげなく山門を見上げて、はっとしました。扉に、ぽつぽつと穴があいた痕が残っているんです。「これって……もしかして、銃の痕? 戊辰戦争とか、あのあたりの……?」 歴史好きの勘が、またざわっと反応しました。

そして――今日3つ目の的中です(笑)。

帰って調べてみると、この傷あとは本物の銃弾の痕でした。慶応4年(1868年)の上野戦争――戊辰戦争のなかの一戦です――のとき、敗れて逃げてきた彰義隊(しょうぎたい)を経王寺がかくまったため、新政府軍の攻撃を受けたのだそうです。わたしの「戊辰戦争かな?」という勘、ここでも当たっていました。

経王寺 山門 弾痕

150年以上も前の戦いの痕が、こうしてふつうの町なかに、そっと残っている。本で読んだ歴史が、急にすぐ目の前の“地続き”になる感覚。これこそ、谷根千さんぽのいちばんの醍醐味かもしれません。

夕やけだんだんと、下町のあたたかさ

谷中といえば、外せないのが夕やけだんだん。谷中銀座へと続く、あの有名な階段坂です。

……なのですが、今回わたしは、写真を撮るのを遠慮しました。というのも、外国人観光客の方々が、写真を撮ろうと沢山いたんです。みなさんの楽しい時間を邪魔してはいけないな、と。

そういえば、と、ここで朝のナゾが解けました。根津神社で「日本人より外国人が多いなあ」と不思議に思った、あの光景。谷根千はいま、海外の旅行者にとって“知る人ぞ知る人気エリア”になっているみたいなんです。決して派手な観光地ではないのに、この賑わい。ちょっと驚きでした。

にぎやかなのは、もちろん良いこと。でも正直に言うと――ゆっくり静かに歩きたいなら、やっぱり朝がいちばんです。わたしが根津神社をあんなにゆったり参拝できたのも、朝9時前に動いたから。これから谷根千さんぽを計画する方には、ぜひ“朝活”をおすすめします。

さて、最後にもうひとつ。心が、ほっとあたたかくなる出来事がありました。

千駄木のほうへ戻る途中で見つけた、バームクーヘンのお店。ひとつ買ってみたのですが、お店の方の対応がとても親切で。しかも、賞味期限が近いものを「おまけ」につけてくれたんです。「今日中に食べられなかったら、冷凍してね!」って。

……このひとことに、笑顔になりました。これが、下町の温かみなんですね。なんか、ちょっとうれしくて、「また絶対に来よう」と心に決めました。

そういえば、歩いている途中にグーグルマップで見つけた、おいしそうなカフェもチェック済み。和栗屋も、まだ宿題のまま。次に来る理由が、もうこんなに溜まってしまいました(笑)。


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まとめ|谷根千は、歴史好きのひとり旅にやさしい街

今回の谷根千さんぽ、振り返ってみると、本当に盛りだくさんな半日でした。

朝いちばんの根津神社で、徳川家ゆかりの社殿と千本鳥居を堪能して。駒込稲荷でイザナギ・イザナミに大興奮して、保育園の子どもたちに癒されて。抹茶ラテで源氏物語を読んで、カキフライ定食に舌鼓を打って、商店街で衝動買い(笑)。経王寺では戊辰戦争の傷あとにふれて、最後はバームクーヘン屋さんの優しさに、笑顔になって。

そして何より――歩きながら「なんだか徳川っぽい」「これは戊辰戦争かな」と感じたことが、帰って調べたらぜんぶ当たっていた。この“答え合わせ”の楽しさったら、ありません。歴史は、知れば知るほど、目の前の景色をくっきりと色づけてくれます。

……まあ、商店街マジックで、しっかり散財もしましたけれど(笑)。でも、おいしいものを食べて、すてきなものに出会って、心がほどけたなら、それも立派な“旅のうち”ですよね。

坂もゆるやか、街もコンパクト、人もあたたかい。谷根千は、はじめてのひとり旅にも、自信を持っておすすめできる街です。気になった方は、ぜひ“朝活”で、静かな谷根千を味わってみてください。

古事記やイザナギ・イザナミの世界にもっとふれてみたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

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それではみなさま、ごきげんよう。

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