皆さまごきげんよう、九社寺をめぐりを終えて、色紙を額縁に入れた、ジュリー・ジョリーです。
浅草名所七福神めぐり。
やってみたいけれど、「どこから始めればいいの」「何日かかるの」「いくらかかるの」——調べはじめると、意外とまとまった情報が見つかりません。私も最初はそうでした。
この記事は、実際に全部歩き終えた私が、これから行く方のためにつくった早見表です。
物語は書きません。数字と場所と、必要なことだけ。ゆっくり読みたい方は、各社寺のリンクから詳しい記事へどうぞ。
- 九社寺の早見表(神さま・エリア・詳しい記事へのリンク)
- 1日で回るなら、どの順番で、何時間かかるか
- 色紙をコンプリートするのに、いくらかかるか
- お正月以外でも巡れるのか、一人でも大丈夫か
浅草名所七福神とは
浅草エリアの九つの社寺をめぐって、七福神をお参りする巡拝です。
「七福神なのに九社寺?」と思われますよね。福禄寿と寿老人が2か所ずつあるためで、これは数え間違いではありません。「九」という数にこめられた縁起があってのことです。
この理由については、1回目の記事でくわしく書いています。
👉 【浅草七福神めぐり】一日で回らなくても大丈夫。車なし一人旅、まずは3社から
九社寺 早見表
| 神さま | 社寺 | エリア |
| 恵比須 | 浅草神社 | 浅草寺のとなり |
| 大黒天 | 浅草寺 | 浅草の中心 |
| 毘沙門天 | 待乳山聖天 | 浅草から北へ徒歩10分 |
| 福禄寿 | 今戸神社 | 浅草から北へ徒歩15分 |
| 福禄寿 | 矢先稲荷神社 | 田原町駅から徒歩5〜7分 |
| 弁財天 | 吉原神社 | 千束・吉原 |
| 布袋尊 | 橋場不動尊 | 橋場(浅草の北) |
| 寿老人 | 鷲神社 | 千束 |
| 寿老神 | 石浜神社 | 南千住(荒川区) |

地図で見ると、浅草寺を起点に、北へ広がっていく形です。いちばん遠い石浜神社まで、直線でおよそ2キロちょっと。
歩けない距離ではありませんが、全部を徒歩でつなぐとかなりの運動量になります。バスの使い方は、後半でまとめます。
九社寺を、ひとつずつ
恵比須|浅草神社
浅草寺の本堂のすぐ隣。三社祭で知られる「三社さま」です。社殿は慶安2年(1649年)に三代将軍・徳川家光が造営したもので、国の重要文化財に指定されています。
私にとってここは、混み合う浅草寺のオアシス的な存在。すぐ隣なのに、境内に入るとふっと人が減って、空気が変わるんです。浅草寺で人波に疲れたら、ぜひこちらへ。
大黒天|浅草寺

言わずと知れた、東京最古のお寺。推古天皇36年(628年)の創建と伝えられています(諸説あります)。
九社寺の中でいちばん混みます。私が伺ったときは御朱印に20分待ちの列ができていました。時間には余裕をもって。逆に言えば、ここさえ乗り切れば、あとの八社寺はどこも落ち着いてお参りできます。
毘沙門天|待乳山聖天

標高10メートルの、小さな山の上。下町の最高峰です。
ここの名物は大根のお供え。入口で350円(現金のみ)で授かって、抱えて石段を上がります。そして境内には、江戸時代から唯一残る築地塀。広重の錦絵にも描かれた壁が、今も同じ場所に立っています。
御朱印は本殿に上がっていただきます。
福禄寿|今戸神社

招き猫発祥の地のひとつとされ、縁結びのパワースポットとして有名です。
でも、それだけではありません。境内には「沖田総司終焉之地」の碑があります。新選組の沖田総司が最期を迎えた場所と伝えられています(諸説あります)。恋愛と幕末が同居している、不思議な神社です。
そして真夏に助かるのが、日陰にある休憩ベンチ。なぜかミッキーがいます(笑)。
福禄寿|矢先稲荷神社

ここは、九社寺でいちばんの「隠れた見どころ」だと思っています。
拝殿に上がると、天井いっぱいに100枚の絵。「日本馬乗史」という、日本の馬と人の歴史を描いた天井画です。しかも無料で見られます。首が痛くなるまで見上げてしまいました。
2026年は60年に一度の丙午(ひのえうま)。午年に訪れる意味も、ひとしおです。
弁財天|吉原神社

かつての吉原遊廓の一角にある神社です。少し離れた場所には「吉原弁財天本宮」もあります。
境内の奥、倉庫のシャッターに大きな浮世絵が描かれていました。満開の桜、桜模様の赤い提灯、豪華な櫛と簪の女性たち。閉まったシャッターが、この土地の記憶を静かに語っている——そんな光景でした。
布袋尊|橋場不動尊

境内はこじんまり。でも、明治の大火・関東大震災・戦災の三度とも、この一角だけ焼けていません。そのため「火伏せの不動尊」と呼ばれています。
参道の終わりには、樹齢約700年の大銀杏。かつては隅田川を行き交う船の目印だったそうです。
御朱印はインターホンを押していただきます。反応がなくても、諦めずにもう一度どうぞ。
👉 橋場不動尊 ひとり参拝|火伏せのお不動さまと700年の大銀杏
寿老人|鷲神社

朱塗りの大鳥居が目印。11月の酉の市発祥の地として知られ、「おとりさま」の愛称で親しまれています。
ぜひ触れてほしいのが「なでおかめ」。大きなおかめの顔で、撫でる場所によってご利益が変わります。おかめは「お多福」——福が多く、幸せを招く女性の象徴です。どこを撫でるか、迷うのも楽しい時間でした。
寿老神|石浜神社

九社寺のいちばん北、荒川区南千住にあります。鎮座は神亀元年(724年)、1300年の歴史。
文治5年(1189年)には、源頼朝が奥州征討に向かう際に社殿を寄進したと伝わります。境内には「冨士遙拝所」の石碑も。
そして境内のお店「石濱茶寮」。私は月替わりランチの鰻玉丼を880円でいただきました。参拝と休憩がひと続きになる、ありがたい場所です。
1日で回るなら、この順番
九社寺を1日で回ることは、じゅうぶん可能です。
私は3回に分けて巡りましたが、その経験から「もし1日で回るなら」と考えた順番がこちらです。
ポイントは、浅草寺を最後に持ってくること。
いちばん混む場所を最後にすれば、前半を落ち着いたペースで進められます。それに終点が浅草なら、そのまま仲見世でお土産を買って、ごはんを食べて帰れる。ごほうびが待っている順番です。

所要時間は、6時間みてください
ランチ休憩を含めて、6時間。これが私の体感です。
移動だけならもっと短くできますが、それでは一社一社をちゃんと見られません。天井画を見上げたり、大根を抱えたり、大銀杏を見上げたりする時間を含めると、これくらいは必要です。
移動は、バスが100円
私は車の免許を持っていません。それでも全部回れました。
台東区の循環バス「めぐりん」が、一律100円。SuicaやPASMOも使えます。1日乗車券は300円なので、3回以上乗るなら断然お得です。
ただし石浜神社は荒川区なので、めぐりんの管轄外。帰りは徒歩で台東区へ戻り(約5分)、「めぐりん」を待つか、都バス(23区一律210円)を使うことになります。
実際に歩いたルートと、バスが来なくて困った話はこちらに。
分けて回る、という選択
そして、これがいちばんお伝えしたいことかもしれません。
1日で回りきらなくて、いいんです。
私は3回に分けて、一ヶ月かけました。3社ずつ、この日に行く!と決めた日に。
一度に詰め込むと、どうしても「消化」になってしまいます。分けると、一社一社をちゃんと味わえる。それに次の楽しみが残っている状態って、日常のなかでけっこう効くんです。
ある社寺の方に「一年かかっても、十年かかってもいいんですよ」と言っていただいたことがあります。期限はありません。
順番も自由です。思い立った日でも、計画していた日でも、行きやすいところから。
費用は、ちょうど3,000円
色紙をコンプリートするのにかかる費用を、整理しておきます。
| 色紙(本体) | 300円 |
| 色紙への記入 | 300円 × 9社寺 = 2,700円 |
| 合計 | 3,000円 |
きれいな数字ですよね。ここにバス代と、お茶代と、お守りやおみくじの誘惑が加わります(私は毎回、ちょっとだけ負けます…)。
そして、大事なこと。
色紙は、九社寺のどこでも授与していただけます。
「まず色紙を買いに行く」必要はありません。自分が最初に参拝した社寺で求めればOKです。私は今戸神社からスタートしたので、そこでいただきました。
つまり、気をわずに、行きやすい社寺から始められるということ。ここが浅草名所七福神の、ありがたいところだと思っています。
なお、御朱印帳にいただく場合は1件500円です。色紙とは別になります。
よくある疑問
お正月じゃなくても巡れますか?
巡れます。七福神めぐりというと松の内(1月7日まで)のイメージが強いですが、浅草名所七福神は通年で受けていただけます。
私が完成させたのは8月。真夏で汗だくでしたが、だからこそ空いていて、ゆっくりお参りできました。
色紙と御朱印帳、どちらがいいですか?
好みです。
色紙は九つの朱印が一枚に並ぶので、完成したときの達成感が格別。飾れます。御朱印帳は他の神社仏閣と一緒に、旅の記録として積み重ねられます。
私は色紙を軸にしつつ、御朱印帳にいただいた社寺もあります。両方でも構いません。
完成した色紙は、どうすればいいですか?
額に入れて飾るのがおすすめです。
私は最初、ラップで包もうかと考えました。でもこれは湿気がこもってカビの原因になりますし、朱肉が移ることもあるそうです。色紙は8号(27.3×24.2cm)が標準サイズなので、専用の額が売られています。
一人でも大丈夫ですか?
大丈夫です。私は全部ひとりで回りました。
不安の正体はたいてい「作法がわからない」「聞ける人がいない」の2つだと思うので、先に言っておきます。待乳山聖天は本殿に上がっていい。大根は堂々と抱えていい。橋場不動尊はインターホンを押していい。
どこも必ず誰かがいらっしゃいます。わからなければ聞けば、みなさんやさしく教えてくださいます。
おわりに
九社寺、一ヶ月、3,000円。
数字にしてしまうとそれだけですが、歩き終えた色紙には、その日の暑さも、迷った道も、食べたものも、全部おさまっていました。
まずは一社だけ、行ってみてください。色紙は、そこから始まります。
七福神にこだわらず、浅草を一日ゆっくり楽しみたい方は、こちらもどうぞ。
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👉 歩き疲れたら|浅草・蔵前のカフェと老舗めぐり
整えることで、人生は変えられる。
それではみなさま、ごきげんよう。
